赤ちゃんは授かりものという考えだった昔は、生まれてくるまで男の子か女の子かわかりませんでした。当然のことながら、五体満足かどうかもわかりませんが、それでも授かった命をありがたいものとして受け止めていたと考えられます。

遺伝する病気と子供の性別との関係

昨今、子どもを授かるにあたって産み分けという行為が行えるようになってきました。その目的は、重篤な遺伝子疾患を持って生まれてくる子を阻止することにあります。遺伝子というのは不思議なもので、男の子に受け継がれると重篤な病気が発症してしまうのに、女の子であれば発症しないという特徴があり、親としては非常に気になると思われます。女の子が欲しいと思っている夫婦の間で、女の子になら重篤な疾患は遺伝子ないとなれば、なおさら女の子が欲しいと思ってしまうでしょう。その結果、特定の性別の子が欲しいために産み分けをするということになりつつあります。

あらかじめ性別を決めるという考え方

昔はお腹の中の子どもがどちらかということはわからず、生まれてくるまでのお楽しみでした。けれど、昨今は医療技術の進歩により、エコー写真などで男女の性別が分かるようになっています。これだけ医療が進歩して来ると、妊娠する前に親となる自分たちの遺伝子を調べ、それが子どもに与えられたときに、遺伝子疾患を発症するかがわかっても不思議ではありません。実際、それで男女の産み分けをする人が増加しています。一方で、親の希望により、男の子、あるいは女の子が欲しいということで産み分けがなされる傾向もみられるようになってきました。この点については、しばしば倫理観に照らしてどうなのかという議論がなされますが、あまり活発に議論されているとは言えません。

冷静に考えるのはむずかしい問題

子どもが遺伝的疾患を持って生まれてきたら、親も子も苦労するのは目に見えていますし、それを回避するために産み分けはやむを得ないという考え方をする人は多いでしょう。一方で、どうしても女の子が欲しいと思っている夫婦のところに男の子が生まれたら、落胆の色を隠せないということになります。落胆されることを思えば、両親による産み分けという選択が、倫理的に考えて著しい問題があるとは言い切れません。産み分け治療を受けるにあたってのリスクは回避したいけれど、できれば女の子を産み分けたいというのが両親の願いであるなら、それが倫理から逸脱していると断定することは、誰にもできないと思われます。

まとめ

我が子が遺伝子疾患を持って生まれてくるのを阻止するために、両親が産み分け治療を選択することには、たいていの親が同意できると思われます。最近では特定の性別の子どもが欲しいために産み分けをするケースが増えていますが、これも欲しいという気持ちを尊重するならば、倫理的な問題よりも優先されるでしょう。